【読了】Little Bets

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Tech Crunch で取り上げられていたのを見て「面白そうだな」と思って購入した Little Bets を読了。

著者の Peter Sims はスタンフォード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人だそうで、この本ではビジネスを上手くいかせるのに、いかに「小さく勝負に出る」ことが重要か、が膨大な数の事例とともに詳細に示されている。

その事例として取り上げられている起業はいずれも超有名起業ばかり。GoogleAmazonHPスターバックス etc..
今では成功しているこれらの会社でも、最初から今あるビジネスに軸足をおいて起業したわけではない。失敗もして、そこから学んで改善したからこそ今日の成功がある、というのが著者の主張。この点に関してはほぼ全面的に同意。

中でも複数の章にまたがって度々取り上げられているPixarの例はとても面白かった。
CGアニメスタジオのPixarが、元々はハードウェアメーカーとして始まったということを、正直、この本を読むまでは全く知らなかった。いかにしてテクノロジー中心のハードウェアメーカーから世界屈指のアニメーションスタジオへと変わり、そして成功することができたのか?

大勢のPixar関係者へのインタビューがあるが、中でも印象的だったのがファインディング・ニモの監督、アンドリュー・スタントンの言葉である "My strategy has always been : be wrong as fast as we can" (p.52) 。「これで良いのか? もっといい表現方法はないか?」というという問題に直面したときも、小さなアイディアをどんどん試す。そしてそれがダメなら、他のやり方を考える。これがタイトルの Little Bets に通じる。

大風呂敷を広げて、最後にコケるのじゃぁダメなんだ、と。

Google や Amazon といったIT系起業が出てくるだけでなく(少しではあるが)アジャイルソフトウェア開発手法にも触れられているので、IT系エンジニアにとっては読みやすい本なんじゃないだろうか。

本編の末尾は "It all begins with one little bet. What will yours be?" で終わっている。これから何か、小さな賭けを実践できるようにならねば。