「新版 おいしい珈琲を自宅で淹れる本」を読んで、ドリップポットを買ってみた

投稿日:

 書店で料理本を物色していた時にたまたま見かけた「新版 おいしい珈琲を自宅で淹れる本」というのが気になったので、買ってみた。 Amazon とかの通販は手に入れたい本を指名で買うには便利ですが、こういう偶然隣に並んでいた良い本との出会いは書店でしか起こらないので、たまには本屋に行くのも良いものです。

新版 おいしい珈琲を自宅で淹れる本
富田 佐奈栄
主婦の友社
売り上げランキング: 93,719

 コーヒー豆の産地の解説や収穫から焙煎、小売までの流れが最初に解説してあって、道具ごとの淹れ方が前半のメインパート。淹れ方の説明は写真付きなので、わかり易いかと。後半はアレンジコーヒーのレシピ集なので、割と短時間であっさりと読了。2012年刊行の「新版」でない方の原著が Amazon レビューで割と酷評されていますが、家で飲むコーヒーの淹れ方の解説書としては十分に使えるんじゃないですかね。出版元も主婦の友社ですし、ターゲットはプロのバリスタやバリスタ志望者ではないでしょう、たぶん。

 で、読み終えたらやっぱり実践してみて、どのくらい差がでるものなのか確認したくなる。いきなり豆を選ぶとか、豆を挽くためのコーヒーミルを買うとかはハードルが高すぎるので、まずはドリップポット

 TV やネットの情報で、コーヒー専用のドリップポットがあった方が美味しく淹れられる、というのは知識として知ってましたが、これまでコーヒーを淹れる時はペーパードリップでもネルドリップでも、薬缶からそのままお湯を注いでましたね。割と丁寧に薬缶を傾けながら。ドリップポットに手が伸びなかったのは、

  • それなりのサイズなので、台所に置いておくのが邪魔
  • そもそも「お湯を沸かして注ぐ」のは薬缶で十分
  • 自宅のコンロが IH なので、導入するにしても選択肢がさほど多くない

 が、この本を読んで読み終えたところでついに観念。そんなに違いが出る、と主張するのであれば ドリップポットでも見に行くか、と東急ハンズへ。そしたらちょうどいい感じに小さいサイズのものを見つけたので買ってしまいました。3,500円だったかな。

drippot_1.JPG

drippot_2.JPG

 貝印の 390ml タイプのコンパクトなドリップポット。マグカップ1個分のサイズなのでスペース専有も最小で住むし、薬缶で沸かしたお湯をコレに移して使うタイプなので、 IH とか直火とか関係ナシ。かなり細口の注ぎ口なので、薬缶よりもきめ細かく湯量の調整ができるはず。ステンレス製なので割れたり錆びたりする心配も無いし、デザインも悪くない。

 早速これを使い、本の手順に従ってペーパードリップで普通のレギュラーコーヒーを淹れてみました。豆は家にあったヤツなので、普段との差は薬缶から直接注ぐか、一度ドリップポットに移して注ぐかの違いだけ。それだけなのに、仕上がりのコーヒーの味も香りも全然違う!

 実際に使ってみて感じた薬缶との違いは

  • 豆を淹れたドリッパーのど真ん中を正確に狙って注湯できる
  • 流量を一定に保てるので、抽出時間のムラを最小限にできる
  • 小さく均一な「の」の字を簡単に描けるので、コーヒー粉全体にまんべんなく注湯できる

と言った感じかな。

 本にも書いてあったけど、コーヒー粉の量、お湯の温度、お湯の量、蒸らしの時間、抽出に掛ける時間、すべてが「数値として計測可能」なものなので、これはもうサイエンスですな。どの数値の組み合わせで淹れたコーヒーが一番美味いと思えるかを探ってみよう、と思いました。

 1℃単位で温度をコントロールできる電気ポットもあるようですが、流石に高い・・・。(高いし、多分邪魔になる)